- 日銀がまた利上げしたと聞いたが、自分のローンにどう響くのかわからない
- 変動金利でアパートローンを組んでいて、返済が増えるのが不安
- 利上げが続くなら、これから不動産投資を始めても大丈夫なのか知りたい
2026年9月18日、日本銀行が政策金利を1.25%に引き上げました。ところが、ニュースの「0.25%」という小さな幅だけを見ていると、自分の手残りがいくら減るのかが見えてきません。借入の額が大きい大家ほど、影響は大きくなります。
私は地方在住・大家歴13年の現役サラリーマン大家です。3棟38室を運営しています。
いま手元に残る税引前キャッシュフロー(家賃からローン返済や経費を引いて残るお金)は月30万円。これを5年間継続できています。
私も最初の一棟は金利4.5%のフルローンで、返済が始まってから金利の重さを痛感しました。この記事では、今回の利上げが変動金利のアパートローンにいつ、どれだけ響くのかを試算しました。
読み終えるころには、自分のローンで今日確かめることと、打てる手がわかります。
借入1億円なら、金利0.25%の上昇で利息は年およそ25万円増えます。
慌てて何かを決める前に、自分のローンの「見直しの時期」と「手残りがゼロになる金利」を確かめてください。
金利が上がっても成り立つかどうかは、実際の物件の収支を見ると判断しやすくなります。私も以前取り寄せましたが、物件選びの考え方が図でまとまっていて、有料でもおかしくない内容でした。
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日銀の利上げで何が決まったのか

日銀は9月17日・18日の会合で、政策金利を1.0%から1.25%に引き上げると決めました(日本銀行)。9人の委員のうち7人が賛成、2人が反対でした。6月に続く3か月ぶりの利上げで、1.25%は1995年以来の高さです(日本経済新聞)。
銀行もすぐに動きました。三菱UFJ銀行は、変動金利の基準になる短期プライムレートを年2.375%から2.625%に上げ、11月2日から適用すると発表しています。住宅ローンの変動金利の基準も、12月1日に見直すとしています(発表内容)。
政策金利は、お金の「仕入れ値」にあたります。日銀がこの仕入れ値を上げると、銀行はお金を貸すときの値段(金利)も上げます。その値段の目安が短期プライムレートで、変動金利のローンは、これに合わせて動く仕組みです。
変動金利のアパートローンにいつ響くのか

利上げがすぐに今月の返済に響くわけではありません。多くの銀行は、変動金利を年2回見直します。今回の利上げは、年末から来年の初めにかけての見直しで返済に反映される流れです。
注意したいのは、住宅ローンとアパートローンの違いです。住宅ローンの多くには、金利が上がっても返済額を5年間変えない5年ルールがあります。アパートローンは、銀行や契約によってこの決まりがない場合があり、金利の上昇がそのまま次の返済額に響くことがあります。
自分のローンがどちらかは、手元にある金銭消費貸借契約書(ローンの契約書)の「金利の見直し」と「返済額の変更」の項目で確かめましょう。通帳の引き落とし額が変わる前に、見ておくのがおすすめです。
借入額別に見る手残りへの影響

0.25%の上昇で、1年間の利息がどれだけ増えるかを試算しました。元金がこの金額だけ残っている場合の、おおよその額です。
| ローンの残り | 年間の利息の増え方 | 1か月あたり |
|---|---|---|
| 3,000万円 | 約7.5万円 | 約6,300円 |
| 5,000万円 | 約12.5万円 | 約1万円 |
| 1億円 | 約25万円 | 約2.1万円 |
| 2億円 | 約50万円 | 約4.2万円 |
月2万円は小さく見えますが、1室の家賃に近い額です。利上げが2回、3回と続けば、空室が1室増えたのと同じくらい手残りが減っていきます。
「そんなに上がるなら、今から不動産投資を始めるのはやめたほうがいい?」と思いますよね。
答えは、金利が上がっても手残りが残る買い方なら始めていい、です。家賃・売値・経費・買値の式で言えば、金利は「経費」の項です。
買値を下げる、自己資金を入れる、利回りの高い物件を選ぶ。経費が増えても式が成り立つように買えば、利上げに振り回されません。
大家が今やる3つのこと

①手残りがゼロになる金利を計算しておく
電卓を用意して、今の家賃収入から経費を引き、ローンの返済に使えるお金がいくらあるかを出します。そこから「金利が何%になったら手残りがゼロになるか」を逆算しておくと、次の利上げのニュースを見ても慌てません。計算の手順は金利上昇シミュレーションで解説しています。
②金利の交渉と借り換えの試算をする
金利が上がる局面でも、交渉の余地はあります。
私はスルガ銀行の金利を、借り換えをせずに4.5%から3.1%まで下げてもらいました(交渉の手順)。他の銀行に借り換えたらいくらになるかの試算を、銀行の窓口に持って行くのが交渉の材料になります。借り換えの判断はアパートローンの借り換えガイドにまとめています。
③繰上返済は、手元の現金を残してから考える
金利が上がると、繰上返済で借入を減らしたくなります。ただ、手元の現金が減ると、空室や修繕が重なったときに耐えられません。修繕の備えを残したうえで、余った分から考えるのが順番です。

金利のニュースは毎月のように出ます。慌てないために必要なのは、予想ではなく「自分は何%まで耐えられるか」を知っておくことです。
日銀の利上げに関するよくある質問

- Q今から固定金利に切り替えたほうがいいですか?
- A
固定金利は返済額が変わらない安心がありますが、今の時点では変動金利より高く設定されています。切り替えの手数料と、この先の金利の上がり方で損得が変わるので、変動金利と固定金利の切り替え判断の手順で比べてから決めてください。
- Q利上げはまだ続きますか?
- A
日銀は、経済と物価の状況に応じて利上げを続ける方針を示しています。次の会合は10月29日・30日です。ただ、何回上がるかを当てることより、上がっても手残りが残る状態にしておくことのほうが大切です。
- Qこれから物件を買う人は、何に気をつければいいですか?
- A
買う前に、金利が今より1%上がっても手残りが残るかを試算してください。残らない物件は、今の金利でしか成り立たない物件です。銀行ごとの金利の違いは不動産投資ローン金利ランキングで比べています。
まとめ|利上げは予想せず、耐えられる金利を知っておく

- 2026年9月18日、日銀が政策金利を1.25%に引き上げた(1995年以来の水準)
- 銀行の変動金利は、年末から来年初めの見直しで返済に反映されていく
- アパートローンは5年ルールがない場合があり、返済額にすぐ響くことがある
- 借入1億円なら、0.25%の上昇で利息は年およそ25万円増える
- 今やるのは、手残りがゼロになる金利の計算・金利交渉と借り換えの試算・手元資金を残した繰上返済
金利は大家が決められるものではありません。決められるのは、どの金利まで耐えられる買い方をするかです。
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