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不動産投資は変動金利と固定金利どっち?切り替え判断の全知識

【STEP4】守る

日銀の利上げニュースを見るたびに、変動金利でローンを組んでいる大家はこう思うはずです。「このまま変動でいいのか、固定に切り替えるべきか」。

私はスルガ銀行の変動金利で、松本と甲府の物件を当初金利4.5%で借り、13年間サバイバーしてきました。キャッシュフローが回らなくなって元金返済を1年間止めてもらったこともあります。その経験から、この記事では「変動のまま戦うか、固定に切り替えるか」の判断に絞ってお答えします。

先に結論を言うと、私は固定に切り替えませんでした。ですがそれは「変動が安全だから」ではありません。自分の物件では切り替えが割に合わなかったからです。その判断の仕方を全部書きます。

なお「金利が1%2%上がると返済がいくら増えるか」「最悪どこまで悪化するか」のシミュレーションは、別記事で詳しく解説しています。数字で怖さを掴んでから戻ってくると、この記事の判断がより腹落ちします。

不動産投資の金利上昇シミュレーション|2026年日銀利上げ局面のストレステスト完全版
変動金利上昇のニュースを見て、物件が破綻しないか不安で眠れなくなっていませんか?「金利1%上昇・空室率悪化」という地獄のシナリオを想定したストレステストの検証手法を解説します。

変動金利と固定金利、そもそもどっちが有利なのか

金利上昇とキャッシュフロー分析

大前提として、変動金利は「今が安い代わりに将来のリスクを自分で負う」、固定金利は「今は割高な代わりに将来の安心を金で買う」——この関係です。どちらが正解かは、金利がこの先どう動くかと、あなたがリスクをどれだけ抱えられるかで変わります。

  • 変動金利:目先の金利が低くCFが出やすい。ただし上昇局面では返済増を直撃で受ける
  • 固定金利:金利は高めだが、期間中の返済額が確定する。上昇局面でも影響を受けない

つまり「変動 vs 固定」は損得の問題である前に、金利上昇のリスクを、自分で抱えるか・保険料を払って手放すかという選択です。

変動のまま戦うなら——私の「繰り上げ返済プール術」

金利上昇に備える繰り上げ返済プール術

固定に切り替えず変動のまま持つと決めたなら、金利上昇に耐える現金バッファーを自前で用意する必要があります。私が実際にやっているのがこれです。

やり方はシンプルで、毎月の家賃収入から一定額を「繰り上げ返済用の別口座」に貯める。そして金利が上がって返済がきつくなったら、その原資で繰り上げ返済して残債を圧縮し、返済額を下げる。「上がったら、その分だけ元本を減らして相殺する」という考え方です。

繰り上げ返済か、現金保有か——私の判断基準

ただし、貯めた現金をすぐ繰り上げ返済に回すかは別問題です。私の基準は「手元に最低◯ヶ月分の運転資金を残せるか」。設備が一斉に壊れたり空室が続いたりする”まさか”に備える現金を削ってまで繰り上げ返済はしません。

私のキャッシュフローはずっと低空飛行です。だからこそ、この現金バッファーが命綱でした。

繰り上げ返済は「攻めの金利対策」、現金保有は「守りの金利対策」。どちらも必要です。片方に全張りすると、まさかの時に詰みます

固定金利に切り替えるべきか——判断の3チェックポイント

変動金利から固定金利へのRefinancing切り替え判断フロー

「怖いから固定にする」は、実は判断になっていません。切り替えにはコストがかかるので、感情でなく数字で決めます。チェックすべきは3点です。

  • 金利交渉:スルガと交渉し、松本の物件は4.5%→3.1%まで下げてもらった
  • 元金の一時据え置き:キャッシュフローが回らなくなったとき、スルガに正直に相談し、1年間、元金返済を止めてもらった(その分あとで返済は増えるが、当座をしのげた)

なぜ固定に切り替えなかったか。切り替えコストを払うより、目の前のキャッシュフローを繋ぐことのほうが、当時の私には切実だったからです。固定で将来の安心を買う前に、今日を生き延びる必要があった。

教科書的には「金利上昇局面は固定が安心」です。ですが現実は、切り替えコストすら惜しい低空飛行のこともあります。だから交渉と据え置きで粘りました。これも一つの答えです。

ちなみに、そもそも金利が高すぎる物件を掴まないことが最大の防御です。私は西宮の新築アパート(8,000万・6室・フルローン)に手を出しかけて、本能的に危険を感じて踏みとどまりました。あれを契約していたら、金利以前に詰んでいたはずです。

借り換えそのものを検討したい場合は、閾値や諦め時をこちらにまとめています。

アパートローンの借り換えは可能?メリットと5つの閾値・銀行の選び方【13年大家の実録】
アパートローン・不動産投資ローンの借り換えは可能か。メリットと諸費用の回収年数、借り換えが難しくなる5つの閾値(LTV・残存耐用年数・空室率・信用情報・金利差)と銀行の選び方を整理。シミュレーションで止まった13年大家が、代わりに金利交渉で4.5%を3.1%にした実録も公開します。

変動 vs 固定 判断フロー——あなたはどっち

最後に、判断を1本の流れに落とします。

  • 変動=リスクを自分で負う / 固定=保険料を払って手放す。どっちが正解かは物件の耐久力次第
  • 変動で戦うなら繰り上げ返済プール+現金保有の二枚看板
  • 固定切り替えはコスト・残存期間・CF耐性の3点で数字で判断。感情で決めない
  • 私は固定に切り替えず、金利交渉(4.5→3.1%)と元金1年据え置きで乗り切った。低空飛行なりの現実解

金利上昇は「覚悟していた人」だけが乗り越えられます。変動でも固定でも、先に自分の物件がどこまで耐えるかを知っておいてください。それが全部の出発点です。

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