- 面談の案内が来たけれど、行くべきか決められない
- 提案は1社だけで、その条件が良いのか悪いのか分からない
- 本音を言えば、押し切られて断れなくなるのが怖い
不動産投資は数千万円の借金をして買う商品です。それなのに、最初に声をかけてきた1社の提案だけで決める人が少なくありません。比べないまま買うと、相場より高い買値を、ローンを返し終えるまで背負うことになります。私自身、ほかの会社と比べずに尼崎の区分ワンルームを870万円で買いましたが、いまの相場は400万円台です。
押し切られないために必要なのは、話のうまさではなく、比べる材料です。営業担当が見せるのは、自社の物件の良いところばかりです。別の会社の提案と並べてはじめて、その条件が高いのか安いのかが分かります。
結論から言うと、契約の前に、2〜3社の相見積もりを取って提案を並べてください。そのうえで、この記事にまとめた15の質問を各社に同じように投げかけてください。売るとき・空室・融資の3つに具体的に答えられない会社は、候補から外します。
15の質問は、私が業者とやり取りしてきた中で選んだものです。私は地方在住・大家歴13年の現役サラリーマン大家です。3棟38室を運営し、いま手元に残る税引前キャッシュフローは月30万円。これを5年間なんとか継続できています。2026年にはJPリターンズとリノシーの面談で、実際に使いました。
本文では、面談で出たら契約しないと私が決めている5つのセリフも紹介します。面談中にどれかが出たら、その日は資料だけもらって帰れば十分です。持ち帰った提案を並べておけば、なぜこの会社なのかを家族にも落ち着いて説明でき、一人で抱え込まずに決められます。
比べる材料が足りなければ、まず別の会社の資料を1部取り寄せてください。届いた資料が、15の質問を試す最初の相手になります。
※ 資料請求は無料です。面談に進むかどうかは、資料を見てから決められます
1社の提案だけで決めると、何が起きるか

不動産会社は、物件が売れたときに収入が入る商売です。悪い会社ばかりではありません。ただ、売れなければ収入はゼロなので、話はどうしても今決めてほしいという方向に進みます。
1社だけで決めると、その会社の言い値が、そのまま相場に見えてしまいます。同じような物件でも、会社が違えば、価格・融資の条件・収支の見通しは大きく変わります。
以前、私は営業担当の勧めで、尼崎の区分ワンルームを870万円で買いました。ほかの会社とは比べていません。いまの相場は400万円台です。
比べていれば、少なくとも買値が相場より高いことには気づけました。1社の言い値をそのまま信じたことが、いちばんの失敗でした。
契約の前に、同じ条件の物件を別の会社でも見積もってもらってください。それだけで、買値が高すぎないかを確かめられます。
売るときも同じです。この尼崎の物件には今も、「960万円で買いたい」というはがきが年に数回届きます。付き合いの長い不動産会社の社長は、高い金額で連絡をもらい、売却を任せる契約を結んだあとで値段を下げていくのはよくある手だ、と話していました。
買うときも売るときも、1社の金額だけで決めないことが大切です。手紙が届く仕組みは、売却のDMはなぜ届くかのコラムに書きました。
相見積もりは何社に、どう頼むか

比べる会社は、2〜3社で十分です。忙しい会社員が5社も面談に通うのは、現実的ではありません。組み合わせは次の3つがおすすめです。
- 区分マンションの販売会社から2社。JPリターンズ、リノシー、シノケンなど。物件の価格と融資の条件を比べます
- その地域の不動産会社から1社。地元の家賃と、売るときの相場をよく知っています
- 物件を売らない第三者。提案された買値が妥当かを、中立の立場で見てもらいます
同じ5項目で出してもらう依頼文
比べるには、各社に同じ項目で出してもらう必要があります。次の文を、メールでそのまま送ってください。
この文を送ると、会社の反応は2つに分かれます。すぐに書面で出してくる会社と、物件によりますので、とはぐらかす会社です。はぐらかす会社は、面談の候補から外して構いません。
面談の前に用意するもの
- 源泉徴収票(直近3年分)
- 預金・株・確定拠出年金などを書き出した資産の一覧
- 住宅ローンや車のローンの残り
- 自分の希望(エリア・予算・毎月の手残りの目標)
資産の一覧があると、会社は本気で検討している人として扱います。話が具体的になり、融資の見通しもその場で出やすくなります。
面談で聞く15の質問

ここがこの記事の中心です。15問すべてを聞く必要はありません。まずは必須の5問を、スマホのメモに入れて持っていってください。
必須の5問と、帰っていい答え
| 質問 | 帰っていい答え | 良い答え |
|---|---|---|
| この物件は、何年後にいくらで売れる想定ですか?根拠も教えてください | 市場次第なので、分かりません | 築年数と、次の買主が組めるローンの期間から、売値の目安を金額で示す |
| 売るときの仲介も、御社にお願いできますか? | 売るときのことは、そのときに考えましょう | 売却の実績件数と、成約までの平均期間を答える |
| 想定している空室率の根拠を、内訳まで教えてください | だいたい5%で見ています | 周辺の空室率や、同じエリアの自社物件の入居率を資料で出す |
| 融資の実績と、提携している金融機関を教えてください | 銀行は任せてください、必ず通します | 直近1年の融資件数と、金融機関の名前を出す |
| この物件を、あなたなら自分で買いますか? | 話をそらす、笑ってごまかす | 買う・買わないと、その理由をはっきり言う |
1問目の売値は、特に大事です。銀行はローンの期間を、建物の耐用年数の残りで決めるのが一般的です。築20年の鉄筋コンクリートの物件を10年後に売ると、次の買主が組めるローンは短くなり、その分だけ売値も下がりやすくなります。ここまで計算して答えられる会社は、売るときまで考えて物件を勧めています。
深掘りの10問(余裕があれば)
- この物件のエリアの、10年後の人口の見通しを教えてください
- 近くの競合物件(築年数・設備・家賃)と比べて、強みはどこですか?
- 修繕の積立はいくらが適正ですか?その根拠は?
- この物件の、過去の修繕の履歴を見せてもらえますか?
- サブリースを勧めない理由があれば教えてください
- 私の年収や勤務先に合う金融機関はどこですか?
- 毎月の収支がマイナスになる場合を想定していますか?
- この物件は、3年後・5年後・10年後にいくらで売れると見ていますか?
- 御社が管理している物件の、平均の空室期間を教えてください
- 買ったあとのサポートの内容と、連絡の窓口を教えてください
答えられない質問があっても、その場で責める必要はありません。後日、書面でいただけますかと頼み、返ってくるかどうかで判断します。
この発言が出たら、帰っていい5つのセリフ

13年、業者とやり取りしてきて、このセリフが出たら契約しないと決めているものがあります。
- 今月中に決めないと、枠がなくなります。焦らせて、比べる時間を奪う言い方です
- 出口は市場次第なので、正直わかりません。売るときのことを考えずに売ろうとしています
- この利回りなら、必ず儲かります。投資の成果を約束できる人はいません
- 銀行は任せてください。必ず通します。融資を決めるのは銀行です
- 細かい計算は、買ってから一緒に考えましょう。買ったあとの責任を持つ気がありません
特に気をつけたいのは、急かす言い方です。良い物件が早く売れるのは事実です。ただ、比べる時間を削って買った物件は、あとで売るときに苦労します。急かされたら、2社目の提案と比べてから返事します、と伝えてください。

面談でいちばんの武器は、質問を書いて持っていくことです。聞くことが決まっていれば、話を聞いているうちに流されることはありません。
15の質問は、式のどこを確かめているか

15の質問は、家賃+売値-経費>買値の式に当てはめると整理できます。面談で聞くことは、この式の4つの項目の根拠を業者に出してもらう作業です。
| 質問の種類 | 式のどこを確かめるか | 確かめること |
|---|---|---|
| 売るとき(必須①②) | 売値 | 何年後にいくらで売れるかと、売るまで付き合ってくれる体制 |
| 空室率(必須③) | 家賃 | 想定した家賃が、この先も取れ続けるか |
| 融資の条件(必須④) | 経費 | 金利と期間しだいで、払う総額が大きく変わる |
| 物件の価格(相見積もり) | 買値 | 他社と並べて、はじめて相場と比べられる |
面談のあとに、次の3つを自分に問いかけてください。3つとも埋まらない会社と契約するのは、式が成り立つかを確かめずに買うのと同じです。
- この会社は、買値を他社と比べる材料をくれたか
- この会社は、家賃と売値の根拠を具体的に示したか
- この会社は、融資を含めた経費を金額で示したか
面談の練習先:私が実際に面談した会社

15の質問は、実際の面談で使ってはじめて身につきます。私も2026年に、JPリターンズとリノシーの面談を受け、質問を投げかけました。どう答えたかは、それぞれの記事に書いています。
- JPリターンズの面談の記録(担当者に投げかけた3つの質問と、その答え)
- リノシーの面談の記録(面談で使える4つの質問)
- シノケンの評判と実際の収支(実際に新築一棟を買った収支)
面談と聞いて身構えるのは、自然なことです。ただ、面談は契約の場ではありません。契約書にサインしない限り、お金はかかりません。オンラインの面談なら、自宅から受けられます。
どちらから始めるかは、今の状況で選んでください。申し込むときに、連絡はメールで、と伝えておけば、自分のペースで進められます。
※ 資料請求も面談も無料です
業者の比較と面談に関するよくある質問

- Q相見積もりをしていることを、業者に伝えてもいいですか?
- A
伝えてください。複数の会社と比べていると伝えると、業者は本気で検討している人だと受け取り、条件を具体的に出してきます。
伝えた途端に態度が変わる会社は、比べられることに自信がない会社です。その時点で候補から外して構いません。
- Q忙しくて、何社も面談できません。何社まで絞っていいですか?
- A
時間がないと感じたら、一度だけ考えてみてください。不動産投資という数千万円の買い物を、何時間の比較で決めますか?
依頼文をメールで送り、書面で返してきた2社とだけ面談すれば、休日を2回使うだけで済みます。1社だけで決めるより、ずっと少ない手間で失敗を減らせます。
- Q面談のあと、しつこく連絡されませんか?
- A
最初に、面談以外の連絡はメールでお願いします、と伝えてください。私が受けたJPリターンズの面談では、そのあとの連絡は1〜2回だけでした。
- Q良い物件が出たと急かされたら、すぐ動くべきですか?
- A
自分の基準(エリア・予算・利回り)に合う物件なら、動く準備はしておきます。ただ、15の質問に答えられない会社の物件なら、どれだけ条件が良く見えても見送ります。
まとめ|15の質問をスマホに入れて、次の面談へ

- 1社の提案だけで決めず、2〜3社の提案を並べる
- 同じ5項目を書面で出してもらう依頼文を送る
- 必須の5問をスマホのメモに入れて、面談に持っていく
- 帰っていいセリフが出たら、その場では決めない
比べる側に立てば、面談は怖い場ではなくなります。業者の答えを並べて、自分で選んだ物件は、買ったあとも迷いません。
私が尼崎の失敗から学んだのは、1社の言葉を鵜呑みにしないことでした。比べて選ぶ習慣がついてから、物件の収支は安定し、今の手残りにつながっています。
どちらから始めるかは、今の状況で選んでください。申し込むときに、連絡はメールで、と伝えておけば、自分のペースで進められます。
※ 資料請求も面談も無料です
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