自分の物件について、こんなことを考え始めていませんか。
- そろそろ売り時なのか、まだ持ち続けるべきなのか判断がつかない
- 売るときにいくら手元に残るのか、計算したことがない
- 損を出してでも手放すべき物件を、決断できずに抱えている
ところが、多くの大家は出口を考えないまま、なんとなく持ち続けてしまいます。考える機会がないだけです。
私は地方エリアの人口減少を見て、撤退を決断した物件があります。判断が遅れていれば、もっと痛い目を見ていたはずです。
鳥取に住みながら会社員を続けて13年、いまは3棟38室・借入2億円超です。
この記事では、売る・持ち続けるをどう判断すればいいかを解説します。
数字にすれば、迷いは晴れるものです。
読み終える頃には、自分の物件を今どうすべきかが見えてきます。
結論からお伝えします。出口は、買う時点で半分決まっているのです。
売るか持つかを、雰囲気ではなく数字で判断する方法を解説します。
結論:出口は、買う時点で半分決まっています
順番を間違える人が多いので、先に結論から言うと、確認すべきことは4つです。
この4つを確認すれば、感覚ではなく数字で決断できます。基準を先に持つことです。
迷いを抱えたままでは、決断が先延ばしになります。
先延ばしにするほど不利です。
なぜ「売れない物件」が生まれるのか
物件そのものに問題がなくても、売れない物件になることがあります。理由の多くは、次の買い手に融資がつくかどうかです。
- 再建築不可の土地ではないか
- 築年数が古すぎて、融資期間を確保できないのではないか
- 残債が価格を上回るオーバーローンになっていないか
自分が現金一括で買えたとしても、次の買い手が同じとは限りません。正直、融資が使えない物件は、買い手が極端に絞られます。
駅からの距離も、次の買い手の融資に影響することがあります。自分の目線ではなく、買い手の目線で見てください。
買う段階で、次の買い手を想像できるかを確認しておいてください。想像できなければ危険です。
いつ売るのか|判断のきっかけになるもの
売り時は、市況だけで決めるものではありません。自分の物件側にも、きっかけになる要素があります。
- 減価償却が終わる年(デッドクロス前後)
- 大規模修繕が必要になる直前
- 残債と売却想定価格の差が、最も有利になるタイミング
- 保有期間が5年を超え、譲渡税が軽くなる区分に入るとき
複数のきっかけが重なるタイミングを、あらかじめ計算しておくと、慌てて判断せずに済みます。焦らず、確かめてください。
市況だけを見て動くと、後手に回ります。理由を持つことです。
自分の物件側の理由を持ってください。
他人任せにしないでください。
持ち続ける・修繕して持つ・売る、を比べる
迷ったときは、電卓を片手に、3つの選択肢を同じ表で比較してください。
| 選択肢 | 見るべき数字 |
|---|---|
| 持ち続ける | 今後の家賃収入 - 今後の修繕費・税金 |
| 修繕して持つ | 修繕後の家賃収入増加分 - 修繕費用 |
| 売る | 売却額 - 残債 - 譲渡税 - 諸費用(手残り額) |
この3つを並べて、どれが一番手元に残るかで判断します。数字で決めてください。感情で選ぶと、あとから振り返って後悔しやすいものです。
迷ったら、この表に戻ってください。数字が答えを出してくれます。
売るときにいくらかかるのか
売却を決めても、価格がそのまま手元に残るわけではありません。差し引かれる費用を先に知っておいてください。
- 仲介手数料(売却額の3%+6万円が上限の目安)
- 譲渡税(保有期間5年以下は短期、超えると税率が下がる)
- 繰上返済手数料(残債を一括返済する際にかかる)
「売却額」ではなく、最終的に通帳に振り込まれる「手残り額」で比較してください。額面の大きさに気を取られると、実際の判断を誤ります。
先に引き算をしておくことです。手残り額で比べてください。
損切りという選択肢
数字を並べても、答えが「損切り」になることがあります。認めたくない気持ちは分かりますが、動くのが早いほど傷は浅く済みます。
遅れるほど傷が深くなるものです。早いほど傷は浅いのです。
持っていた物件のひとつは、エリアの人口減少が数字にはっきり表れ始めていました。賃貸需要そのものが細っていく流れで、時間が経つほど不利になると判断しています。
感情的には手放したくない、という声が自分の中にありました。ですが数字を先に並べ、持ち続けた場合と売った場合の手残りを比較すると、答えは明らかでした。
早めに動いたことで、大きな傷にならずに済んでいます。撤退は負けではなく、次に向けた判断のひとつだと今は思うのです。
オーバーローンで通常の売却が難しい場合は、任意売却という選択肢もあります。一人で抱え込まず、早い段階で相談してください。

仲介を頼んだ会社としつこいやり取りになるのが怖くて、売却の相談を先延ばしにする人もいます。解約したいときは、契約内容を確認したうえで、はっきり伝えれば大丈夫です。
売る・持つ以外の出口もあります
出口は、売却か保有継続の二択だけではありません。選択肢は他にもあります。物件数が増えてきたら、次の2つも選択肢に入れておいてください。
- 相続・贈与:家族に資産として引き継ぐ。早めに準備すれば、税負担を抑えられる余地があります
- 法人化:個人ではなく会社で物件を持つ。物件数や規模が増えたとき、税率や資金調達で有利になることがあります
どちらも、思い立ってすぐにできるものではありません。
税理士に相談しながら、数年単位で準備しておく話です。複数棟を持つようになったら、一度は検討しておいてください。
2棟目に進むか、ここで終えるか
売却でも保有継続でも、判断がついたら、次に考えるのは拡大するかどうかです。決めておくと安心です。
- 現金:次の頭金・諸費用・予備費を用意できるか
- 与信:金融機関からの借入余力がまだ残っているか
- 実績:これまでの運営で、金融機関からの信頼を積めているか
- 手間:今の物件数で、これ以上増やす余力が自分にあるか
与信は有限の資源です。使い切ってしまえば、次に本当に良い物件が出てきたときに動けません。
金融機関の窓口で、今どれくらい借りられそうかを一度確認しておいてください。それだけで判断が変わります。
無理に拡大する必要はありません。ここで終えるのも、立派な結論です。
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これでSTEP0からSTEP5まで、一通りの流れを確認しました。自分が今どのSTEPにいるかを、もう一度ロードマップで確かめてみてください。

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