大家という仕事について、こんなイメージを持っていませんか。
- 毎日のように物件対応に追われて、本業どころではなくなりそう
- 逆に、家賃が自動で入ってくるだけの「不労所得」だと思っている
- 実際に大家が何をしているのか、具体的に想像できない
ところが、この2つのイメージはどちらも実態とずれています。毎日忙しいわけでも、完全に何もしなくていいわけでもありません。
私は最初の物件を買ったとき、毎日通帳を確認しないと不安で仕方ありませんでした。今思えば、時間の無駄遣いでした。
鳥取に住みながら会社員を続けて13年、いまは3棟38室・借入2億円超です。
この記事では、大家の仕事を1か月・1年・何もない月の3つに分けて解説します。
実像が分かれば、身構える必要もありません。
月に10分の話です。
読み終える頃には、大家業にどれくらいの時間がかかるのか、自分の生活と重ねて想像できるようになります。
結論からお伝えします。大家の仕事は、毎月ちょっと・年1回まとめて・何もない月、の3層でできているのです。
激務でも不労所得でもありません。
結論:毎月ちょっと・年1回まとめて・何もない月、の3層です
順番を間違える人が多いので、先に結論から言うと、大家の仕事は3つの層に分かれます。
- 毎月やること:家賃の入金確認と、簡単な記帳
- 年に1回やること:確定申告・保険更新・固定資産税の対応
- 何もない月:実際にはこれが一番多い
たったこれだけです。
この3層を知らないまま始めると、最初の1〜2か月だけ張り切って、あとは何をすればいいのか分からなくなります。
先に全体像を知っておくことです。
この記事がもとにしているのは、家賃の集金や入居者の対応を、管理会社に任せている大家です。自分で全部やる自主管理なら、当然もっと手間がかかります。
管理を任せず自分でやる自主管理では、家賃の督促や入居者を探すのも、すべて自分でやることになります。
まずは管理会社に任せる前提で、そのまま読み進めてください。
自主管理は慣れてから、ゆっくり考えれば大丈夫です。
毎月やること|家賃の確認と記帳
毎月の作業は、実際にはそれほど多くありません。中心になるのは2つです。
- 家賃が予定どおり入金されているかの確認(通帳またはクラウド会計を見るだけ)
- 入出金を記帳する(管理会社からの送金明細を、月1回まとめて入力すれば十分。毎月の記帳は10分です)
毎日通帳を見る必要はありません。管理会社に集金を任せていれば、確認は月に1回、10分もあれば終わるのです。
入金の日付だけ見ます。
ほとんど何もない月です。
たまっているのは、お知らせのメールくらいです。
中身は少ないもの。

最初の物件を買った頃、毎日のように通帳残高を確認していました。正直、あれは不安からくる無駄な習慣でした。入金日さえ把握しておけば、月1回の確認で十分です。
空室が出た月だけ、管理会社から電話がかかってくる回数が増えます。それ以外は、記帳して終わりです。手間はかかりません。
記帳は月末でいいのです。
メールを1本読むだけです。
年に1回やること|確定申告・保険・固定資産税
年単位の作業は、時期がある程度決まっているものです。カレンダーに先に入れておくと、慌てずに済みます。
- 1〜3月ごろ:確定申告をします。前の年の家賃収入と経費をまとめる作業です
- 4月ごろ:固定資産税を納めます。一括で払うか、年4回に分けて払うかを選べます
- 火災保険の満期が来る月:保険の内容を見直し、必要なら更新します
- 思い出したとき:修繕の計画を見直しておきます(3-3で詳しく扱います)
この中で一番手間がかかるのが確定申告です。
月ごとの記帳を積み上げておけば、確定申告の時期に慌てて1年分をまとめる羽目にはなりません。
こつこつの積み上げが、一番の近道です。
無理に自分で抱え込む必要はありません。
頼っていいのです。
確定申告を自分でやるか税理士に外注するかは、物件数と時間のどちらを優先するかで決めてください。
物件数が増えるほど、外注したほうが結果的に安く済むことがあります。
年1回の作業さえ押さえておけば、突然慌てることはなくなります。
先に知っておくだけでいいのです。
何もない月が、実は一番多い
大家の仕事で一番多いのは、実は「何もしない月」です。家賃は自動で入り、管理会社が入居者対応をして、修繕も起きなければ何も動きません。
忙しいと思われがちですが、実際は逆です。38室を運営していても、何も対応が発生しない月は珍しくありません。
本当に何もしません。
様子を見るだけです。
あとはそっとしておくだけでいいのです。
だからこそ油断が生まれます。何もない月が続くと、修繕の積み立てや、次の年の確定申告の準備を後回しにしてしまいがちです。
油断は禁物です。忘れずに続けてください。
長続きが力になります。
「何もない月」は、次の年1回作業の準備期間だと考えてください。
レシートの整理や、修繕計画の見直しを、暇な月に少しずつ進めておくと、忙しい時期が来ても慌てません。
遠隔でも回るのか|鳥取から3棟38室を運営する実際
私は物件のある土地に住んでいません。鳥取に住みながら、遠く離れたエリアの物件を運営しています。
それでも、意外と平気で回っています。心配しすぎです。
甲府の物件を買った直後、5室が同時に退去したことがあります。管理会社からの電話が鳴った瞬間、血の気が引いたのを覚えています。
現地に住んでいなかったので、最初は何から手をつければいいのか分かりませんでした。管理会社に状況を毎日報告してもらい、募集条件の見直しだけ自分で判断する、という役割分担にしたところ、遠隔でも十分に対応できると分かりました。
この経験から、遠隔運営の鍵は「現地に行くこと」ではなく「信頼できる管理会社に実務を任せ、判断だけ自分で持つこと」だと考えています。
現地に住んでいなくても、大家の仕事はやっていけるのです。そのための条件は、次の記事(3-1)で管理会社の選び方として扱います。
今の管理会社が合わないと感じても、解約や乗り換えはできます。断りづらさを感じて我慢し続ける必要はありません。
離れていても、やりようはあります。
現地に住む必要はありません。
次に読む記事
大家の仕事の全体像が分かったら、まず次は「家賃10万円のうち、実際にいくら手元に残るのか」という、お金の流れを確かめてください。

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