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アパートの管理会社の選び方|数字で見る比較基準と遠方大家の見極め方

【STEP3】育てる

物件を買ったあと、その物件が「回る」か「詰まる」かは、どの管理会社に任せるかで大きく変わります。特に私のように遠方の物件を持つサラリーマン大家は、現地に行けない分、管理会社が実質的な”経営パートナー”になります。

私は鳥取に住みながら松本・甲府・仙台・尼崎の物件を13年回してきました。その経験から、失敗しない管理会社の選び方——面談で聞くべき質問、数字で見る比較基準、サラリーマン大家ならではの見極め方を、正直にまとめます。

管理会社選びは「物件選び」と同じくらい大事です。いい物件を、ダメな管理会社に任せたら台無しになります。ここは手を抜けません。

なお、選んだ後の「付き合い方」は別記事にまとめています。遠隔でも回すコツはこちらです。

不動産の遠隔管理のコツ|鳥取から3棟38室を回す管理会社との付き合い方
地方や遠方の物件は管理できない、は誤解です。鳥取に住みながら松本・甲府・仙台・尼崎の物件を13年遠隔管理してきた大家が、管理会社との付き合い方、早く動いてもらうコツ、大家がやるべき「決断」の役割を実体験で解説します。

なぜ「管理会社選び」で経営が決まるのか

入居者募集、家賃回収、クレーム対応、設備故障の手配、退去の立会い——大家がやるべき”現場仕事”のほぼ全部を代行するのが管理会社です。ここが機能しなければ、空室は埋まらず、家賃は滞り、物件は静かに死んでいきます

特にサラリーマン大家や遠方オーナーは、自分で現場に行けない前提。だからこそ「任せられる相手かどうか」の見極めが、物件の生死を分けます。

面談で必ず聞くべき5つの質問

管理会社の良し悪しは、契約前の面談でかなり見抜けます。私が必ず確認するのは、この5点です。

  • オンラインで完結できるか:契約・報告・修繕依頼がメールやオーナーページで完結すると、遠隔でも回せる
  • こちらの利益を考えた提案をくれるか:私の経験上、良い管理会社は基本、オーナーの利益を考えて提案してくれる。売上優先で無駄な工事を勧める会社とは長続きしない
  • 「言いたいことが言える」関係になれそうか:遠隔だと対面で詰められない。率直に相談できる空気があるかは、長期では決定的

なお、もし今の管理会社がどうしても合わず、変更を考える場合の手順は、こちらにまとめています。

管理会社変更の手順【6ステップ】引き継ぎ失敗を防ぐロードマップと必要書類一覧
客付けも清掃もしない管理会社に悩んでいませんか?変えるべき3つの判断基準から解約通知の正しい出し方、引き継ぎトラブルの回避策、新しい管理会社の面接での見極め方まで実務的な全手順を詳しく解説します。

よくある質問

38室を経営する現役大家
Q
管理会社は何社くらい比較して選べばいいですか?
A

最低でも3社以上の面談を行うことをお勧めします。理由は2つあります。

1つ目は、「比較対象がないと良し悪しが判断できない」からです。1社だけ話を聞いて「感じがいい」と決めてしまうのは、最も危険な選び方です。面談を重ねることで、「この会社は客付けの話しかしない」「この会社はトラブル対応の実績を具体的に語れる」という差が初めて見えてきます。

2つ目は、「複数社に声をかけること自体がオーナーとしての姿勢を示す」からです。「他社とも比較しています」という事実を伝えるだけで、管理会社側の対応の本気度が変わることがあります。

比較の際は、管理費率・客付け力・トラブル対応実績・連絡体制の4軸で評価してください。この4軸を使えば、「安いけど空室が埋まらない会社」と「少し高いけど稼働率が高い会社」のどちらが自分の物件に合うかが、数字で判断できます。

「紹介してもらった管理会社だから断りにくい」という心理的バイアスは捨ててください。管理会社選びは、あなたの事業の根幹を左右する意思決定です。遠慮は収益の損失に直結します。

Q
管理会社と仲介会社は別々に契約した方がいいですか?
A

これは物件のエリアと規模によって判断が分かれます。

管理と仲介を同一会社に任せるメリットは、情報共有がスムーズで空室発生から募集開始までのタイムラグが少ないことです。退去の連絡が入った瞬間から次の募集を動かせるため、空室期間を短縮できます。

一方、分離するメリットは、「管理は地域密着の老舗に任せつつ、客付けは大手仲介に広く任せる」という形で、それぞれの強みを使い分けられることです。

私自身の経験では、管理と仲介を一体で動かせる地域密着の管理会社に任せる方が、遠隔管理のサラリーマン大家には向いていると感じています。窓口が一本化されることで、本業中の連絡コストが大幅に下がるからです。

ただし、管理会社の客付け力に限界を感じた場合は、「管理は現会社に任せつつ、募集だけ別の仲介会社にも依頼する」という並行戦略も有効です。この場合は管理会社との契約内容を事前に確認し、他社への募集依頼が契約上問題ないかを確認してください。

Q
管理会社に「言いたいことが言えない」関係になってしまっています。どうすればいいですか?
A

非常によくある悩みです。私自身、鳥取の最初の物件でユニットバスのセパレート化を提案された際、「本当に必要か?」という疑問を持ちながらも、「今時はセパレートマストです」という言葉に従ってしまった経験があります。

管理会社との関係が「言いなり」になってしまう原因は、多くの場合「断ったら対応が悪くなるのではないか」という恐怖心です。しかし、この恐怖心は多くの場合、根拠のない思い込みです。

適切な関係構築のポイントは3つです。

① 疑問は必ず言語化して伝える——「この修繕は本当に今必要ですか?費用対効果を教えてください」と聞くことは、オーナーとして当然の権利です。良い管理会社は、この質問に対して丁寧に根拠を説明してくれます。

② 「できないこと」は正直に伝える——資金的に厳しい場合は「今すぐは難しい、家賃相殺か分割でお願いできますか」と正直に相談する。誠実に限界を伝えることで、管理会社も現実的な提案をしてくれるようになります。

③ 感謝と信頼を言葉にする——「先日の対応、助かりました」という一言を伝えるだけで、関係の質が変わります。管理会社の担当者も人間です。「このオーナーのために動きたい」と思ってもらえる関係を、日常の小さなやり取りで育てていくことが、長期的な稼働率の安定につながります。

まとめ——管理会社は「業者」でなく「経営パートナー」

最後に、管理会社選びの要点をまとめます。現地に行けないあなたの代わりに、物件を守るのが管理会社です。

  • 管理会社選びで、物件が回るか詰まるかが決まる。物件選びと同じ重みで選ぶ
  • 面談で「報告の速さ」「入居率を数字で出せるか」を必ず確認する
  • 入居率95%以上が客付け力の目安。数字を出せない会社は疑う
  • 遠方大家はオンライン完結・率直に相談できる関係を重視する

いい管理会社に出会えたら、遠方の物件でも安心して任せられます。選ぶ段階に一番エネルギーをかけてください。それが遠隔大家の一番の投資です。

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管理会社が決まったら、次は実際の空室対策・入居率改善の具体策です。

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この記事を書いた人
タキ所長

タキ所長|サラリーマン大家(大家歴13年)

  • 2013年、36歳のときに区分ワンルーム(200万円)から開始。いまは3棟38室を運営中。
  • 手元に残る税引前キャッシュフローは月30万円を直近5年間継続中。
  • 家賃滞納の踏み倒し、入居者の孤独死、受水槽の全交換、買った翌月の一斉退去。さまざまなトラブルを経験。
  • 実際に経験した手痛い失敗と、未然に防ぐことができたトラブルについて書いています。
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