【完全版】不動産投資の管理会社の選び方|サラリーマン大家が面談で必ず確認する5つの条件

【STEP3】満室経営と管理

松本市の物件で、独居老人が孤独死しました。

しかも、その方の部屋には亡くなった親の遺骨が残されていました。親族は全員相続放棄。借金があったため、誰も関わろうとしない。遺骨の引き取り手を探して行政書士に奔走してもらいましたが、全員に断られ、最終的に処分会社に依頼する形で決着がついたのは、それから約2年後のことでした。

鳥取に住みながら、仙台・甲府・松本の物件を遠隔管理している私には、現場に飛んでいく術がありません。あの2年間、私は何をしていたか。**管理会社を信じて、任せていました。**それしかできなかった、とも言えます。

しかし結果として、管理会社は最後まで私の目線で動いてくれました。行政・行政書士・処分会社との連絡調整、費用の抑え方の相談、入居者への配慮——全て、鳥取にいる私に代わって動いてくれたのです。

「本業が忙しいのに、クレーム対応まで自分でやるのは無理だ」 「管理会社に任せたいが、どこを選べばいいかわからない」 「管理会社が本当に信頼できるのか、見極める方法を知りたい」

この記事を読んでいるあなたは、こういった不安を抱えているのではないでしょうか。

13年間、38部屋を遠隔管理してきた私が断言します。サラリーマン大家にとって、管理会社の選択は物件選びと同じくらい重要な意思決定です。むしろ、良い物件を買っても管理会社が機能しなければ、その物件は「負動産」に変わります。

この記事では、優秀な管理会社を見極めるための具体的な条件・面談チェックリスト・変更すべきタイミングまで、実体験をもとに包み隠さずお伝えします。

「管理会社選びで失敗したくない」と思っているなら、この記事を読み終えるころには、面談で何を聞けばいいかが明確になっているはずです。

なぜ「管理会社選び」が不動産投資の成否を分けるのか

「客付け力」と「管理力」は全く別物——混同すると痛い目を見る

管理会社を選ぶ際、多くの方が「空室を埋めてくれる会社」を最優先に考えます。確かに客付け力は重要です。しかしそれだけを基準に選ぶと、入居後のトラブル対応で痛い目を見ることがあります。

管理会社の機能は、大きく2つに分かれます。

「客付け力(仲介力)」——空室を埋める力。地域の仲介ネットワーク・AD戦略・募集条件の設定など。

「管理力(トラブル対応力)」——入居後の問題を解決する力。家賃滞納・孤独死・騒音・ゴミ屋敷・夜逃げ・設備故障——こういった現場の問題を、オーナーの代わりに処理する力。

「客付けが得意な会社=管理が得意な会社」ではありません。この2つを混同して選ぶと、空室は埋まるが入居後のトラブルに一切対応してもらえないという最悪の状況が生まれます。

選定の際は必ず「この会社は客付け重視か、管理重視か、あるいは両方できるか」を見極めてください。

遠隔管理のサラリーマン大家が管理会社に依存せざるを得ない理由

私は鳥取に住みながら、仙台・甲府・松本・尼崎の物件を管理しています。仙台と尼崎に至っては、購入してから一度も現地に足を踏み入れたことがありません。

これは極端なケースかもしれませんが、サラリーマン大家である以上、平日昼間に現地へ飛んでいくことは現実的ではありません。入居者からのクレーム電話に本業中に対応することも、退去後の原状回復工事の立ち会いも、不可能です。

つまり、サラリーマン大家にとって管理会社は「便利なオプション」ではなく、事業を成立させるための絶対条件です。

だからこそ、「どの管理会社でもいい」という選び方は致命的なリスクになります。管理会社の質が、そのままあなたの物件の稼働率・収益・精神的安定に直結するのです。

優秀な管理会社を見極める3つの条件

条件① 地域密着の仲介ネットワークを持っているか

どれだけ管理が丁寧でも、空室を埋める力がなければ収益は生まれません。優秀な管理会社の第一条件は、その地域における仲介業者とのネットワークの厚さです。

確認すべき質問は「この地域でADを出した場合、何社の仲介業者に情報が流れますか?」です。地域に根ざした管理会社は、地元の仲介業者との人間関係を持っており、AD効果が高く出る傾向があります。

また、自社で仲介業務も行っている会社かどうかも重要な確認ポイントです。管理と仲介を一体で行える会社は、空室発生から募集開始までのタイムラグが少なく、空室期間を短縮できます。

条件② トラブル対応の「実績と対応速度」を確認する

私が13年間で学んだことがあります。それは、「管理会社の本当の実力は、トラブルが起きた時にしかわからない」ということです。

松本市での貯水タンク破損の際、管理会社はすぐに「まず最低限の修理でなんとかならないか」を最後まで模索してくれました。結果的に全交換(150万円)になりましたが、それが「費用的にも安全的にも最もリーズナブルな選択」だという根拠を、きちんと説明してくれた上での決断でした。

オーナーのコスト意識を共有し、最善策を一緒に考えてくれる会社——これが、私が13年で辿り着いた「信頼できる管理会社」の定義です。

面談時には必ず「過去に孤独死・夜逃げ・家賃滞納が発生した際、どのように対応しましたか?」と具体的な事例を聞いてください。答えが曖昧な会社は、経験が浅いか、対応を丸投げする体質である可能性が高い。

入居者トラブルの実態——家賃滞納から強制退去までの流れ、騒音クレームへの対処法については、以下の記事で詳しく解説しています。管理会社を選ぶ前に、「どんなトラブルが起きうるか」を知っておくことが、選定基準を明確にする近道です。

「家賃を払わない入居者に対し、管理会社が取れる手段と限界——その現実を知らずに管理会社を選ぶのは、丸腰で戦場に立つようなものです。」

【内部リンク挿入:ID20「家賃滞納 強制退去の期間と全手順|管理会社任せにしてはいけない理由」】

【内部リンク挿入:ID22「アパート騒音トラブル 大家の正しい対処法|管理会社が使うトラブルメーカー撃退術」】

条件③ オーナーへの報告・連絡・相談が迅速かどうか

遠隔管理において、最も恐ろしいのは「何も知らされないまま問題が大きくなること」です。

私が現在お付き合いしている管理会社——松本・甲府・仙台それぞれの会社——に共通しているのは、トラブルが起きた際、私に連絡する前に最低限の止血を済ませてから報告してくれるという対応スタイルです。

「緊急事態が起きました。とりあえず応急処置はしました。選択肢はAとBで、費用はそれぞれこれだけかかります。いかがしますか?」

この形式で連絡が来ると、私は本業中でも5分で意思決定ができます。「何が起きたか」だけを報告して判断を丸投げしてくる会社と、「対処案つきで報告」してくれる会社では、オーナーの精神的負担が天と地ほど違います。

また、草取りなどの軽微な維持管理を費用なしで対応してくれる会社もあります。細かいことのようですが、こういった「言われなくてもやってくれる」姿勢が積み重なって、物件の価値と入居者満足度が維持されていくのです。

遠隔管理を機能させるための管理会社との連携術については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

「現地に一度も行かずに、仙台の物件を安定稼働させ続けている——その裏側で何をしているか、全部公開します。」

【内部リンク挿入:ID38「遠隔大家 管理術|現地に行かずに38部屋を回す高属性サラリーマンの外注管理術」】

要注意!ダメな管理会社が見せる5つのシグナル

優秀な管理会社の条件をお伝えしました。次は逆側から見ていきます。「この会社は危ない」と気づくためのシグナルを、実体験をもとに5つ挙げます。

シグナル① AD(広告料)を増やすだけで空室対策を語る

空室が続いたとき、管理会社から「ADを上げましょう」という提案が来ることがあります。AD(広告料)を増額して仲介業者への報酬を上げること自体は、有効な手段のひとつです。

しかし、「AD増額」しか提案してこない管理会社は要注意です。

ADは「仲介業者に紹介してもらうための入口」にすぎません。物件の競争力・ターゲット設定・募集条件の見直しを一切せずに、ADだけを上げ続けると、コストだけが膨らんで収益が悪化します。

本当に優秀な管理会社は、AD増額と同時に「なぜ決まらないのか」の原因分析を行い、「家賃を下げる前に試すべき手順」を一緒に考えてくれます。

「とりあえずADを上げれば決まります」という言葉だけで空室対策を語る管理会社は、根本的な問題解決能力が低い可能性があります。

AD相場の正しい理解と、管理会社・仲介会社への適切な働きかけ方については、以下の記事で詳しく解説しています。

「ADを正しく使えているか——この一点だけで、空室期間が数ヶ月単位で変わることがあります。管理会社任せにする前に、オーナー自身が知っておくべき知識があります。」

【内部リンク挿入:ID35「不動産AD相場と仲介会社への正しい関係構築術|管理会社の『袖の下』に騙されない方法」】

シグナル② 孤独死・夜逃げ・ゴミ屋敷への対応経験がない

賃貸経営を続けていれば、いつかは必ず遭遇する可能性があるトラブルがあります。孤独死・夜逃げ・ゴミ屋敷——この3つです。

私が松本市の物件で経験した孤独死は、前述の通り解決まで約2年かかりました。遺骨の処理、行政書士との連携、親族への連絡、最終的な処分会社への依頼——これらすべてを、管理会社が主体的に動いてくれたから乗り越えられました。

もし管理会社が「そういったケースは経験がありません」「弁護士に相談してください」と言って動かない会社だったら、どうなっていたか。鳥取に住む私には、2年間対応し続ける手段がありませんでした。

面談時に「孤独死が発生した場合、どのような手順で対応しますか?」と聞いてみてください。具体的な手順と関係機関の連携先をすらすら答えられる会社と、言葉に詰まる会社では、経験値が全く異なります。

同様に、猫の多頭飼いによる原状回復費用の問題も、管理会社の交渉力が明暗を分けます。私の松本物件で起きた「猫の臭いが取れない部屋」の件では、管理会社がリフォーム業者と粘り強く交渉し、費用を最小限に抑えた上で次の入居者を確保してくれました。

こういった「イレギュラーな現場対応力」こそが、管理会社の真の実力です。

孤独死発生時の告知義務と、大家が取るべき具体的な対応手順については以下で詳しく解説しています。

「自分の物件で人が亡くなったら——その時、管理会社に何を求めるべきか。知っておかなければ、2年間途方に暮れることになります。」

【内部リンク挿入:ID18「不動産 孤独死 告知義務と対応のリアル|遺骨の引き取り拒否から孤独死告知義務まで」】

夜逃げ後の残置物処理の法的リスクについては、以下の記事を参照してください。

【内部リンク挿入:ID21「夜逃げ 残置物 処分方法|勝手に捨てると犯罪?法的手続きの正しい進め方」】

ゴミ屋敷化した部屋の原状回復費用の請求方法については、以下の記事で解説しています。

【内部リンク挿入:ID23「ゴミ屋敷 退去 費用請求|100万円超えのゴミ屋敷を連帯保証人から回収する方法」】

シグナル③ 高齢者・外国人・ペット入居の対応方針が曖昧

賃貸市場の現実として、「属性を絞りすぎると空室は埋まらない」時代になっています。

高齢者・外国人労働者・生活保護受給者・ペット飼育者——これらはかつて「リスクが高い」として敬遠されていた入居者層ですが、人口減少が進む地方都市では、この層に間口を開けるかどうかが稼働率を左右する局面が増えています。

私自身、甲府市の大量退去後に外国人専門学校への営業で間口を広げ、尼崎の物件では生活保護受給者に入居してもらうことで安定稼働を実現しました。

しかし、これらの入居者層は入居後のトラブルリスクも高いことは事実です。外国人家族の家賃滞納で退去してもらった経験も、松本の物件ではあります。

だからこそ、「受け入れる前提で、どうリスク管理するか」の方針と実績を持っている管理会社かどうかが重要です。「外国人は対応していません」「高齢者はリスクが高いので……」と言って思考停止する会社ではなく、「受け入れる場合の審査基準と保証体制はこうです」と答えられる会社を選んでください。

高齢者・外国人入居のリスク管理と、孤独死・家賃滞納への実務的な対応については、以下の記事で詳しく解説しています。

【内部リンク挿入:ID24「高齢者 賃貸 孤独死 対策|外国人入居のリスクvsメリット、最終判断基準」】

ペットの多頭飼いによる修繕被害と費用回収の実態については、以下の記事を参照してください。

【内部リンク挿入:ID19「猫 多頭飼い 賃貸 修繕費|アンモニア臭との戦いと数万円では足りない原状回復」】

シグナル④ 担当者がすぐに変わる・引き継ぎが機能していない

これは見落とされやすいシグナルです。管理会社の担当者が頻繁に交代する会社は、内部の離職率が高い可能性があります。

担当者が変わるたびに「物件の状況をゼロから説明する」という作業が発生し、引き継ぎが不十分だと過去のトラブル履歴や入居者の特性が共有されないまま対応が行われます。

面談時に「担当者の平均在籍年数はどれくらいですか?」「担当変更時の引き継ぎはどのように行いますか?」と確認することをお勧めします。

シグナル⑤ オーナーへの連絡が「事後報告」ばかりである

「工事を進めておきました」「費用は家賃から相殺しておきます」——こういった事後報告型の管理会社は危険信号です。

緊急性の高い修繕ならともかく、ある程度の費用がかかる工事について事前確認なく進める会社は、オーナーのコスト意識を共有していません。

私が信頼する管理会社はすべて、「こういう問題が起きています。選択肢はAとBです。費用はそれぞれいくらです。どうしますか?」という形式で連絡をくれます。この一点だけで、信頼できる会社かどうかがほぼわかります。

【チェックリスト】面談で必ず聞くべき5つの質問

実際に管理会社と面談する際、以下の5つの質問を必ず投げかけてください。回答の「中身」だけでなく、「答え方の姿勢」も評価基準にしてください。

質問①「空室が3ヶ月以上続いた場合、どういった手順で対応しますか?」

確認したいのは「AD増額だけで終わるか、それとも原因分析と多角的な対策を提案してくれるか」です。AD・家賃見直し・募集条件緩和・リフォーム提案まで話が展開できる会社は、空室対策の引き出しが多い証拠です。

質問②「過去に孤独死・夜逃げ・家賃滞納が発生したことはありますか?その際、どう対応しましたか?」

経験のない会社より、経験があって対応手順を明確に語れる会社の方が、はるかに信頼できます。「そういったケースはまだ……」という回答が返ってきた場合は、管理戸数・経験年数を改めて確認してください。

質問③「オーナーへの報告・連絡はどのような形式で行いますか?緊急時の連絡体制を教えてください。」

メール・電話・LINEなど連絡手段の柔軟性、夜間・休日の緊急対応体制、報告の頻度——これらを具体的に確認します。「何かあればご連絡します」という曖昧な回答は、連絡が遅れるサインと解釈してください。

質問④「管理費率は何%ですか?その中に含まれるサービスと、別途費用が発生するケースを教えてください。」

管理費率の相場は賃料の5%前後です。ただし、「管理費が安い=優秀」ではありません。安い管理費の裏に「修繕のたびに手数料」「退去精算に別途費用」といった構造が隠れている場合があります。トータルコストで比較することが重要です。

管理費だけで会社を選ぶのは、保険料の安さだけで保険を選ぶようなものです。肝心な時に機能しない会社を安く雇っても、損失は何倍にもなって返ってきます。

質問⑤「御社が管理を断るケース、または途中で管理を終了するケースはありますか?」

これは少し意表を突く質問ですが、非常に有効です。「どんな物件・オーナーでもお引き受けします」と言う会社より、「こういったケースはお断りすることがあります」と正直に答えられる会社の方が、誠実さが伝わります。

また、この質問への回答から、会社が「どんな物件・オーナーを重視しているか」という経営方針が透けて見えます。

管理会社を変えるべきタイミングと変更手順

「もう限界」と感じたら——変更を決断する3つのレッドカード

管理会社との関係は、基本的には長く続けるほど安定します。担当者との信頼関係が深まり、物件の特性や入居者の状況が蓄積されていくからです。

しかし、以下の3つに該当する場合は、感情的な「もったいない」を捨てて、変更を真剣に検討すべきです。

レッドカード① 空室が6ヶ月以上続いているのに、具体的な改善提案がない

「引き続き頑張ります」という言葉だけで、数字も手順も示されない状態が半年続くなら、その会社はあなたの物件を「積極的に動かす優先度の低い案件」と扱っている可能性があります。

レッドカード② 連絡が遅い・事後報告が常態化している

緊急修繕を事前確認なく進める、入居者トラブルを数日後に報告する——このパターンが繰り返される場合、信頼関係の修復は難しいと判断してください。

レッドカード③ 担当者の入れ替わりが激しく、物件情報の引き継ぎができていない

半年以内に担当者が2回以上変わり、そのたびに「初めまして、担当になりました」から始まる場合、その会社の内部管理体制に問題があります。

管理会社の変更は「面倒だから」と先送りにするほど、空室・トラブル対応の遅延・収益悪化が積み重なります。変えると決めたら、早いほど損失が少ない。

管理会社を変更する際のスムーズな引き継ぎ手順、新旧管理会社との契約上の注意点、変更後に物件を再生させるアクションプランについては、以下の記事で詳しく解説しています。

「管理会社を変えることへの罪悪感は不要です。あなたは事業主であり、パートナーを選ぶ権利がある。変更の具体的な全手順を、次の記事で公開しています。」

【内部リンク挿入:ID16「管理会社 変更手順 不動産|切り替えの3つのレッドカードとスムーズな引き継ぎ術」】

管理会社選びに関するよくある質問

Q
管理会社は何社くらい比較して選べばいいですか?
A

最低でも3社以上の面談を行うことをお勧めします。理由は2つあります。

1つ目は、「比較対象がないと良し悪しが判断できない」からです。1社だけ話を聞いて「感じがいい」と決めてしまうのは、最も危険な選び方です。面談を重ねることで、「この会社は客付けの話しかしない」「この会社はトラブル対応の実績を具体的に語れる」という差が初めて見えてきます。

2つ目は、「複数社に声をかけること自体がオーナーとしての姿勢を示す」からです。「他社とも比較しています」という事実を伝えるだけで、管理会社側の対応の本気度が変わることがあります。

比較の際は、管理費率・客付け力・トラブル対応実績・連絡体制の4軸で評価してください。この4軸を使えば、「安いけど空室が埋まらない会社」と「少し高いけど稼働率が高い会社」のどちらが自分の物件に合うかが、数字で判断できます。

「紹介してもらった管理会社だから断りにくい」という心理的バイアスは捨ててください。管理会社選びは、あなたの事業の根幹を左右する意思決定です。遠慮は収益の損失に直結します。

Q
管理会社と仲介会社は別々に契約した方がいいですか?
A

これは物件のエリアと規模によって判断が分かれます。

管理と仲介を同一会社に任せるメリットは、情報共有がスムーズで空室発生から募集開始までのタイムラグが少ないことです。退去の連絡が入った瞬間から次の募集を動かせるため、空室期間を短縮できます。

一方、分離するメリットは、「管理は地域密着の老舗に任せつつ、客付けは大手仲介に広く任せる」という形で、それぞれの強みを使い分けられることです。

私自身の経験では、管理と仲介を一体で動かせる地域密着の管理会社に任せる方が、遠隔管理のサラリーマン大家には向いていると感じています。窓口が一本化されることで、本業中の連絡コストが大幅に下がるからです。

ただし、管理会社の客付け力に限界を感じた場合は、「管理は現会社に任せつつ、募集だけ別の仲介会社にも依頼する」という並行戦略も有効です。この場合は管理会社との契約内容を事前に確認し、他社への募集依頼が契約上問題ないかを確認してください。

Q
管理会社に「言いたいことが言えない」関係になってしまっています。どうすればいいですか?
A

非常によくある悩みです。私自身、鳥取の最初の物件でユニットバスのセパレート化を提案された際、「本当に必要か?」という疑問を持ちながらも、「今時はセパレートマストです」という言葉に従ってしまった経験があります。

管理会社との関係が「言いなり」になってしまう原因は、多くの場合「断ったら対応が悪くなるのではないか」という恐怖心です。しかし、この恐怖心は多くの場合、根拠のない思い込みです。

適切な関係構築のポイントは3つです。

① 疑問は必ず言語化して伝える——「この修繕は本当に今必要ですか?費用対効果を教えてください」と聞くことは、オーナーとして当然の権利です。良い管理会社は、この質問に対して丁寧に根拠を説明してくれます。

② 「できないこと」は正直に伝える——資金的に厳しい場合は「今すぐは難しい、家賃相殺か分割でお願いできますか」と正直に相談する。誠実に限界を伝えることで、管理会社も現実的な提案をしてくれるようになります。

③ 感謝と信頼を言葉にする——「先日の対応、助かりました」という一言を伝えるだけで、関係の質が変わります。管理会社の担当者も人間です。「このオーナーのために動きたい」と思ってもらえる関係を、日常の小さなやり取りで育てていくことが、長期的な稼働率の安定につながります。

まとめ|管理会社は「業者」ではなく「事業パートナー」である

この記事でお伝えしたことを、最後に整理します。

① 管理会社の「客付け力」と「管理力」は別物——両方を見極めよ

空室を埋める力と、入居後のトラブルを解決する力は全く別のスキルです。どちらが欠けても、サラリーマン大家の遠隔経営は成り立ちません。面談では必ず両方を確認してください。

② 優秀な管理会社の条件は「オーナー目線で考えてくれるか」に尽きる

地域の仲介ネットワーク・トラブル対応実績・報告連絡相談の速度——これら3つの条件の根底にあるのは、すべて「オーナーのコストと利益を自分事として考えてくれるか」という一点です。松本・甲府・仙台、私が信頼する管理会社はすべて、この基準を満たしています。

③ ダメな管理会社の5つのシグナルを見逃すな

AD増額しか提案しない・イレギュラー対応の経験がない・属性への対応方針が曖昧・担当者がすぐ変わる・事後報告が常態化している——この5つのうち2つ以上に当てはまる会社は、早期に変更を検討してください。

④ 面談の5つの質問で、会社の「本質」を見抜く

空室対応の手順・孤独死等の対応実績・連絡体制・管理費の内訳・断るケースの有無——この5問に対する「答えの中身」と「答え方の姿勢」を両方評価してください。

⑤ 変更の決断は早いほど損失が少ない

3つのレッドカード(空室放置・事後報告常態化・担当交代の頻発)に該当する場合は、感情的な「もったいない」を捨てて変更を決断してください。先送りにするほど、収益の損失は積み重なります。

不動産投資は「事業」です。そして事業には、信頼できるパートナーが必要です。 管理会社は「お金を払って雑務を委託する業者」ではありません。あなたの物件を、あなたの代わりに守り、育ててくれる共同経営者です。13年間、鳥取から遠隔で38部屋を管理し続けられたのは、間違いなく管理会社との関係があったからです。その関係を築くための第一歩が、「正しい選び方を知ること」——この記事が、その一歩になれば幸いです。

次のアクション

管理会社選びの全体像はこの記事でお伝えしました。しかし、実際の現場では記事だけでは解決しきれない個別の問題が必ず出てきます。

入居者トラブルの具体的な対処法・管理会社との交渉術・変更手順の詳細——これらは以下の各記事で深掘りしています。気になるテーマからお読みください。

【内部リンク挿入:ID18「不動産 孤独死 告知義務と対応のリアル|遺骨の引き取り拒否から告知義務まで」】

【内部リンク挿入:ID19「猫 多頭飼い 賃貸 修繕費|アンモニア臭との戦いと原状回復費用の回収術」】

【内部リンク挿入:ID20「家賃滞納 強制退去の期間と全手順|管理会社任せにしてはいけない理由」】

【内部リンク挿入:ID21「夜逃げ 残置物 処分方法|勝手に捨てると犯罪?法的手続きの正しい進め方」】

【内部リンク挿入:ID22「アパート騒音トラブル 大家の正しい対処法|トラブルメーカー撃退術」】

【内部リンク挿入:ID23「ゴミ屋敷 退去 費用請求|100万円超えの原状回復費用を連帯保証人から回収する方法」】

【内部リンク挿入:ID24「高齢者 賃貸 孤独死 対策|外国人入居のリスクと最終判断基準」】

【内部リンク挿入:ID35「不動産AD相場と仲介会社への正しい関係構築術」】

【内部リンク挿入:ID38「遠隔大家 管理術|現地に行かずに38部屋を回すサラリーマンの外注管理術」】

【内部リンク挿入:ID16「管理会社 変更手順|切り替えの3つのレッドカードとスムーズな引き継ぎ術」】

また、「この記事を読んでも、自分の状況に当てはめて判断できない」という方のために、LINE公式アカウントで個別相談を受け付けています。

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