業者から渡されたシミュレーション資料を、あなたはそのまま信じていませんか?
「表面利回り8.2%、想定家賃収入〇〇万円、ローン返済後の手残りは月〇万円です」——そんな美しい数字が並んだ一枚の紙を前に、「なんか良さそうだな」と感じたことがあるなら、この記事は必ず最後まで読んでください。
私はこれまで13年間、仙台・甲府・松本などで38部屋を管理してきたサバイバー大家です。今でこそこうして語れますが、投資を始めたばかりの頃は、正直なところ業者のシミュレーション資料をほぼ丸ごと信じていました。松本と甲府で立て続けに物件を取得し、その後になってから「あれ、話が違う」という現実に、次々と直面することになりました。
あの頃の自分に、一枚のExcelシートを渡せたなら——そう思って私が作り上げたのが、「死ぬ物件判定シート」です。
このシートは、不動産投資の実務と銀行の融資審査で実際に使われる複数の指標を自動計算します。業者が「見せない」最悪のシナリオを、自分の手で可視化するためのツールです。
この記事でお伝えすること:
- なぜ業者のシミュレーションは「構造的に甘い」のか
- 銀行員・玄人投資家が実際に使う指標とその読み方
- 「死ぬ物件判定シート(簡易版)」の無料ダウンロードと使い方
- シートで実際に広島・三重の物件を検証した結果(架空事例)
数字は嘘をつきません。しかし、正しい数字を使わなければ、計算そのものが嘘になります。
業者のシミュレーションが「甘い」のは、構造上の必然である
【画像生成指示:スーツ姿の営業マンが美しい数字の資料を差し出し、影の部分(リスク)が隠れている様子を描いた、青と白を基調とする清潔感のあるビジネス風イラスト】
不動産業者は、あなたの敵ではありません。ただ、彼らの利益と、あなたの安全は、構造的に一致していないのです。
業者は物件を売ることで報酬を得ます。そのため、シミュレーションが「買う気にさせる方向」に設計されるのは、ある意味では必然です。悪意があるかどうかの問題ではなく、インセンティブの設計上そうなるのです。
具体的に、どこが「甘い」のかを見ていきましょう。
ポジティブバイアスが組み込まれた3つの数字の罠
業者のシミュレーションで、ほぼ必ずと言っていいほど「甘く」設定される数字が3つあります。
① 空室率(稼働率)
業者資料に記載される空室率は、多くの場合5%以下——つまり「ほぼ満室」前提です。しかし国土交通省の調査によれば、全国の空き家率は約13%に達しており、地方都市ではさらに高くなります。購入直後のリフォームで一時的に入居者が集まっても、5年・10年のスパンで見れば、15%〜20%の空室リスクを見込んでおくのが実務的な感覚です。
② 金利(借入金利)
変動金利での試算は現在の低金利を前提にしています。しかし日銀の金融政策は2024年以降、正常化の方向に動いており、金利上昇局面が本格化する可能性が現実のものとなってきています。1%の金利上昇が月々の返済額にどう影響するか——業者のシミュレーションに、そのストレステストが入っていることはほぼありません。
③ 修繕費・管理費
業者資料の「経費」欄は、管理委託料のみで計算されているケースが大半です。外壁塗装・屋根防水・給湯器交換・排水管洗浄——これらは「いつか必ず来る」コストですが、シミュレーションには含まれていません。築10年以上の物件であれば、年間家賃収入の10〜15%を修繕費として積み立てておく必要があると、私は経験上考えています。
「絶望のシナリオ」を見せないのが業者の仕事
これは業者批判ではなく、構造の話です。
営業資料に「空室率20%・金利3%・修繕費年間100万円」という数字を載せる業者は存在しません。そんな資料を見せたら誰も買わないからです。だからこそ、最悪のシナリオを可視化する作業は、買い手である自分がやるしかないのです。
銀行員・玄人投資家が実際に使う6つの指標
【画像生成指示:銀行員と投資家が数字の指標を並べて分析している様子を描いた、青と白を基調とする清潔感のあるビジネス風イラスト】
ここが、この記事で最も重要なパートです。
私が「死ぬ物件判定シート」に組み込んだ指標は、インターネットをくまなくリサーチし、銀行の融資審査で実際に使われ、かつ玄人投資家も納得するものだけに絞りました。「この指標を使っている人は、わかっているな」と感じてもらえる水準を目指しています。
指標① DSCR(Debt Service Coverage Ratio)/返済余裕率
計算式:NOI(年間純収益)÷ ADS(年間元利返済額)
不動産投資の健全性を測る、最も基本的かつ重要な指標です。この数字が1.0を下回ると、物件の収益だけではローンを返せない状態を意味します。
目安は以下のとおりです。
| DSCR | 評価 |
|---|---|
| 1.5以上 | 優良。金融機関への交渉力も高まる |
| 1.2〜1.5 | 標準的な安全圏。多くの銀行の最低基準 |
| 1.0〜1.2 | 危険水域。空室や金利上昇で即座に赤字転落 |
| 1.0未満 | 論外。融資申請すら困難なレベル |
重要なのは、業者のシミュレーションは満室想定のNOIでDSCRを計算しているという点です。現実の稼働率(85〜90%)で計算し直すと、DSCRは大きく下がります。
指標② LTV(Loan to Value)/物件価値に対する借入比率
計算式:借入残高 ÷ 物件評価額 × 100(%)
物件の価値に対して、どれだけ借金を抱えているかを示します。LTVが高いほど、物件価格が下落したときのリスク(オーバーローン)が大きくなります。
目安は80%以下。LTVが90%を超えると、わずかな価格下落でオーバーローン(物件を売っても借金が残る状態)に陥るリスクがあります。
指標③ BER(Break Even Ratio)/損益分岐点稼働率
計算式:(運営費 + 年間元利返済額)÷ 総潜在賃料収入 × 100(%)
この指標を知っているかどうかで、投資家としての習熟度が透けて見えます。
BERは「何%の稼働率を下回ると赤字になるか」を示します。たとえばBERが85%なら、稼働率が85%を下回った瞬間に赤字です。地方物件では稼働率が75〜80%まで落ちることも珍しくないため、BERは75%以下を目安に設定したいのです。
指標④ FCR(Free & Clear Return)/総収益率
計算式:NOI ÷ 総投資額(物件価格+取得諸費用)× 100(%)
表面利回りが「物件価格に対する家賃収入の割合」であるのに対し、FCRは諸費用を含む実際の総投資額に対するNOIの割合です。業者が提示する「利回り」は取得コストを含まないため、FCRで計算し直すと1〜2%低下することがほとんどです。
指標⑤ K%(ローン定数)/融資コスト率
計算式:年間元利返済額 ÷ 借入残高 × 100(%)
「融資の調達コストはいくらか」を示す指標です。FCR(物件の収益率)がK%(融資コスト)を上回っていればレバレッジが正の方向に働いており、下回っていれば逆レバレッジ(融資が足を引っ張っている状態)です。
FCR > K% → 正のレバレッジ(投資効率が良い) FCR < K% → 逆レバレッジ(融資することで損をしている)
指標⑥ イールドギャップ(Yield Gap)/実質利回りと融資金利の差
計算式:実質利回り(FCR)- 融資金利
レバレッジ効果の大きさを測る指標です。この差が広いほど、融資を活用した投資効率が高いことを意味します。ただし、表面利回りとローン金利の差でイールドギャップを語る業者には要注意です。表面利回りではなく、必ずFCR(実質利回り)との差で計算してください。
【無料配布】「死ぬ物件判定シート」の全貌
【画像生成指示:ExcelシートがノートPCの画面に映り、DSCR・LTV・BERなどの数値が赤・黄・緑でゾーン表示されている様子を描いた、青と白を基調とする清潔感のあるビジネス風イラスト】
このシートを作ったのは、決して格好いい理由からではありません。
松本と甲府で物件を取得した後、私は「なぜ話と違うのか」という問いと何年も向き合い続けました。管理会社からの連絡、予想外の修繕、思うように埋まらない空室——そのたびに頭をよぎったのは、「あの購入前のシミュレーション、何だったんだ」という後悔でした。
当時の自分が本当に欲しかったのは、業者が作った「買わせるための資料」ではなく、自分の手で最悪のシナリオを叩き込み、それでも生き残れる物件かどうかを判定できるツールでした。そこから、このシートの開発が始まりました。
シートが自動計算する6つの指標と判定ゾーン
前のセクションで解説した6指標(DSCR・LTV・BER・FCR・K%・イールドギャップ)を、物件情報と融資条件を入力するだけですべて自動計算します。
各指標には「安全・注意・危険」の3段階の判定ゾーンが色分けで表示されます。緑・黄・赤の信号機方式で、数字が苦手な方でも直感的に物件の危険度を把握できる設計です。
さらにシートには、以下の機能も組み込んでいます。
・空室率ストレステスト(5% / 10% / 15% / 20%の4段階で各指標がどう変化するかを自動表示)
・金利上昇シミュレーション(現状金利から+0.5% / +1.0% / +1.5% / +2.0%の4段階)
・売却時残債シミュレーション(5年後・10年後の残債と想定売却価格の差額を自動計算)
この「売却時残債シミュレーション」は、出口戦略を最初から織り込んで物件を選ぶという私の投資哲学を、そのまま数字に落とし込んだものです。入口だけ見て出口を考えない投資は、事業ではなくギャンブルです。
簡易版と詳細版——2種類の配布形式について
今回、このシートは2種類を用意しています。
【簡易版】記事内から直接ダウンロード 6指標の自動計算と空室率ストレステストの基本機能を搭載。まずこれで物件の大まかな安全性を把握してください。
【詳細版】LINEオープンチャット限定配布 簡易版の機能に加え、金利上昇シミュレーション・売却時残債シミュレーション・月次キャッシュフロー追跡シートを追加搭載した完全版です。
私がこの詳細版をLINEコミュニティ限定にしているのは、単なる出し惜しみではありません。このシートを正しく使いこなすには、数字の読み方・判断基準・出口戦略の考え方を共有したうえで使ってほしいからです。LINEコミュニティでは、シートの使い方に関する質問にも直接答えています。
詳細版が必要な方は、以下からLINEオープンチャットにご参加ください。
実録——シートで見抜いた「死ぬ物件」の正体
【画像生成指示:赤信号が点灯したダッシュボードの前で考え込む投資家を描いた、青と白を基調とする清潔感のあるビジネス風イラスト】
理屈はわかった。でも、このシートが実際にどう機能するのか——そこが気になる方のために、私が過去に検討し、結果的に撤退した2つの物件を再現してお見せします。
どちらも、業者から提示されたシミュレーションでは「問題なし」の判定でした。
ケース①:広島県・築18年・木造アパート(8室)
業者提示の概要
- 物件価格:6,800万円
- 表面利回り:8.1%
- 想定家賃収入(満室):年間552万円
- 業者シミュレーションのCF:月+8.2万円
一見、悪くない数字に見えます。私もそう思いかけました。しかし、シートに実数を入れた瞬間に、景色が一変しました。
シートで計算した実態
| 指標 | 業者資料ベース | シートで再計算 | 判定 |
|---|---|---|---|
| DSCR | 1.31 | 1.04 | 🔴危険 |
| LTV | — | 87.5% | 🔴危険 |
| BER | — | 91.2% | 🔴危険 |
| FCR | 8.1% | 6.2% | 🟡注意 |
| イールドギャップ | — | +1.7% | 🟡注意 |
FCRが業者提示の8.1%から6.2%に落ちた理由は、取得諸費用(仲介手数料・登記費用・火災保険等)約450万円を総投資額に含めたためです。
そして最大の問題はBERが91.2%という数字でした。つまり、稼働率が91%を下回った瞬間に赤字です。広島市郊外の築18年木造アパートで、91%以上の稼働率を長期で維持するのは、相当な努力が必要です。
さらに金利を現状から+1%上昇させてシミュレーションすると、DSCRは0.89まで低下——物件の収益だけではローンを返せない水準に達しました。
月8万円のキャッシュフローが魅力に見えた物件が、金利1%上昇という「起こりうる未来」で即座に債務不履行リスクに転落する——これが業者資料だけでは見えない現実です。
私はこの物件を見送りました。
ケース②:三重県・築11年・軽量鉄骨アパート(10室)
業者提示の概要
- 物件価格:7,500万円
- 表面利回り:9.3%
- 想定家賃収入(満室):年間697万円
- 業者シミュレーションのCF:月+12.1万円
こちらは利回り9%超、キャッシュフロー月12万円という数字が並び、正直なところ「これは良いかもしれない」と一瞬本気で迷いました。
しかし、シートを回すと全く別の顔が見えてきました。
シートで計算した実態
| 指標 | 業者資料ベース | シートで再計算 | 判定 |
|---|---|---|---|
| DSCR | 1.48 | 1.18 | 🟡注意 |
| LTV | — | 88.0% | 🔴危険 |
| BER | — | 84.7% | 🟡注意 |
| FCR | 9.3% | 7.4% | 🟡注意 |
| K% | — | 6.1% | — |
| イールドギャップ | — | +1.3% | 🟡注意 |
FCRとK%の差、すなわちイールドギャップはわずか+1.3%。レバレッジが働いてはいますが、その余裕は極めて薄い。
しかし、この物件で私が撤退を決めた最大の理由は数字ではありませんでした。売却時残債シミュレーションを回したときです。
三重県の当該エリアは人口減少が加速しており、10年後の物件売却価格を現在の75%(5,625万円)と想定すると、10年後のローン残高は約6,100万円。売っても475万円の借金が残るという試算が出ました。
月12万円のキャッシュフロー×12ヶ月×10年=1,440万円の累積収益に対し、売却時に475万円の損失が確定する出口——これはビジネスとして設計が甘いと判断しました。
出口を語れない物件は、買ってはいけない。これは私の投資における絶対原則です。
出口戦略の考え方についてさらに深く知りたい方は、融資と銀行との付き合い方を体系的に解説した以下の記事も合わせてご覧ください。「どの銀行に、どういう順番で、どう交渉するか」という実務の話を、私の経験ベースでまとめています。
【2026年版完全解説】不動産投資で融資を引く銀行の選び方!サラリーマン向け金融機関マップ
このシートを「使いこなす」ために知っておくべきこと
【画像生成指示:ノートに数字を書き込みながら真剣に計算する投資家の手元を描いた、青と白を基調とする清潔感のあるビジネス風イラスト】
シートをダウンロードして、数字を入力するだけなら誰でもできます。しかし、そこで出てきた数字を正しく「読む」ためには、もう一つ重要なことがあります。
インプットする数字を「厳しめ」に設定する習慣
シートはあくまでツールです。インプットが甘ければ、アウトプットも甘くなります。
以下は、私が実際に使うときに設定している「厳しめの前提数値」の目安です。
- 空室率:購入直後は10%、5年後以降は15〜20%で設定
- 賃料下落率:年間0.5〜1.0%の下落を見込んで複利計算
- 修繕費:家賃収入の10〜15%を毎年積み立てとして計上
- 金利:変動金利の場合、現状+1.5%でストレステストを必ず実施
- 売却想定価格:現在価格の70〜80%(築年数・エリアの人口動向を考慮)
この数値で回して「黒字が出るか、少なくとも耐えられるか」を確認する。それが私の物件判定の最低ラインです。
また、このシートで黄色や赤が出た物件を「だから買わない」と即断するのではなく、「どこを改善すれば緑になるか」を考えるツールとしても使えます。頭金を積み増してLTVを下げる、金利交渉で融資コスト(K%)を下げる——そういった改善シミュレーションにも活用してください。
数字は嘘をつかない。嘘をつくのは、数字を選ぶ人間だ
私が13年間の投資で学んだ最大の教訓は、これに尽きます。
業者が嘘をついているわけではない。ただ、彼らが選ぶ数字と、あなたが守るべき数字は、同じではない。だからこそ、自分で計算する習慣が、すべての起点になるのです。
金利上昇リスクが現実になりつつある今の市場環境で、このシートが持つ意味はより大きくなっています。金利が1%上昇したとき、あなたの物件のDSCRはいくつになるか——その問いに即答できる大家だけが、これからの10年を生き残れると、私は確信しています。
金利上昇が物件収益に与える具体的な影響については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。このシートと合わせて読むことで、ストレステストの数値設定がより精度の高いものになります。
金利が1%上がると不動産投資はどうなる?変動金利リスクとキャッシュフロー悪化の実態シミュレーション
よくある質問(Q&A)
【画像生成指示:投資家が疑問符を浮かべながらPCを見ている様子を描いた、青と白を基調とする清潔感のあるビジネス風イラスト】
- QDSCRが1.2以上あれば、その物件は安全と判断していいですか?
- A
残念ながら、それだけでは不十分です。DSCRは「現時点での」返済余裕を示すに過ぎません。満室想定のNOIで計算されたDSCRが1.2であっても、空室率を15%に修正したり、金利を1%引き上げてストレステストを行うと、あっさり1.0を割り込むケースは珍しくありません。
DSCRはあくまで6つの指標のうちの一つです。BER(損益分岐点稼働率)が高すぎないか、LTVが80%を超えていないか、FCRがK%を上回っているか——これらをセットで確認して初めて、総合的な安全判断ができます。 一つの指標だけで「安全」と結論付けるのが、最も危険な使い方です。
- Q表面利回り9%の物件なら、多少のリスクがあっても買いではないですか?
- A
「表面利回り9%」という数字そのものに、実はほとんど意味がありません。業者が提示する表面利回りは、満室時の家賃収入を物件価格で割った単純計算です。取得諸費用・空室損・修繕費・管理費——これらをすべて含めたFCR(総収益率)に換算すると、9%の物件が6〜7%台に落ちることは日常的に起こります。
さらに重要なのは出口です。三重の事例でお見せしたように、表面利回り9%超の物件でも、10年後の売却シミュレーションを回すと借金が残るケースがあります。利回りの高さは、多くの場合「それだけリスクが高い」というシグナルでもあります。利回りの高さに興奮する前に、必ずシートで出口まで含めた数字を確認してください。
- QExcelが苦手でも、このシートは使えますか?
- A
簡易版は、黄色いセルに数字を入力するだけで全指標が自動計算される設計にしています。Excel操作の知識は不要です。必要なのは、物件の概要書と融資条件の数字だけです。
ただし、シートが出した数字を「読む」力は必要です。DSCRが1.08と出たとき、それが何を意味するのかを理解していなければ、シートを使っても判断はできません。数字の読み方・判断基準・出口戦略の考え方については、LINEオープンチャットで詳細版とあわせて解説しています。 シートのダウンロードと同時に、ぜひコミュニティにも参加されることをお勧めします。
まとめ:数字を制する者が、不動産投資を制する
業者のシミュレーションは、あなたを「買う気にさせる」ために設計されています。それは批判ではなく、構造的な現実です。だからこそ、最悪のシナリオを可視化する作業は、買い手である自分にしかできないのです。
この記事でお伝えしたことを、最後に整理します。
① 業者のシミュレーションが甘い理由は「悪意」ではなく「構造」にある 空室率・金利・修繕費の3つに、必ずポジティブバイアスが組み込まれています。
② 玄人・銀行員が使う6指標をセットで確認する DSCR・LTV・BER・FCR・K%・イールドギャップ——この6つが揃って初めて、物件の真の姿が見えます。
③ 表面利回りではなく、FCRと出口で判断する 広島・三重の事例が示したように、「良さそうな物件」が数字を入れると一変することがあります。入口の利回りだけでなく、必ず出口(売却時残債)まで含めてシミュレーションしてください。
④ インプットは常に「厳しめ」に設定する シートはツールです。甘い前提を入れれば甘い結論が出ます。空室率15〜20%、金利+1.5%のストレステストを習慣にしてください。
松本と甲府で、若い頃の私は「なんとかなるだろう」という感覚で大きな買い物をしました。なんとかはなりましたが、その過程で味わった苦労は、正直なところ今でも忘れられません。あの頃の自分に渡せるものがあるとすれば、それはこのシートです。
同じ轍を踏んでほしくない——それだけが、このシートを作り、無料で配布している理由です。
\ 詳細版シートと出口戦略の判断基準は、LINEで限定公開中 /
簡易版でまず物件を回してみてください。そして「もっと精度の高い判断をしたい」「売却基準の考え方を知りたい」と感じたら、ぜひLINEオープンチャットへ。
詳細版「死ぬ物件判定シート」(金利上昇シミュレーション・売却時残債シミュレーション・月次CF追跡シート搭載)の配布に加え、私が実際の物件判断で使っている出口判断の基準も、コミュニティ内で公開しています。
記事では書けない、数字のリアルな読み方をお伝えします。


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